立冬かぁ・・・と言葉もれる47曲目

47/60:恋するカレン-大滝詠一
大滝詠一の曲をどれにする! 小林旭の熱き心でいくか! 冬のリビエラにするか! 哀愁のさらばシベリア鉄道か! 夏のペーパーバックか!
あれは1971年の8月だったと記憶する。その頃プロのバンドがゲスト出演するアマチュアロックコンサートの仕切りをやってまして、8月のゲストが大滝詠一のいる「はっぴいえんど」でした。70年代の代表的なロックバンドといえば、ジミヘン、クリーム、ゼップ、パープル、グランドファンク、雨を見たかいのCCR・・・リミッターがぶち壊れたような大音響の時代に突入です。
で、ニッポンのロックバンド事情はどうかといいますと、GSくずれの成毛滋/角田ヒロ/高中正義のフライド・エッグがいちばんとんがっていて、大人数のフラワートラベリングバンド、危なそうな紫、わけありな感じの村八分、汗臭い関西系ブルースバンド各種いろいろ・・・この国のロックはこじんまりしておりました。そんな中でひらがな表記の「はっぴいえんど」です。結論いっちゃうと、実に地味でした。ロックバンドというよりも、エレキを抱えた健全なハーモニー重視の日本語フォークバンドでした。ロック業界ではイマイチ(の印象)でしたが、レコード業界では重宝がられて、ファンも多いです。鈴木茂はそれなりに活動してますし、YMOやらなんやらでうまく生き抜いた細野晴臣、盗作モンダイでゆれましたが売れっ子作詞家になりました松本隆。そして人前にでてこないことで伝説化され、ナイアガラーというシンパに囲まれてポップの大御所に上りつめつつある大滝詠一。ロッカーではなく、アンテナ張り巡らしたミゴトな職人ミュージシャンです。でなくちゃ、恋するカレンのメロディは引張ってこられません。