49/60:Melodie(Gluck): /セルゲイ・ラフマニノフ
クラシックとの出会いは小学校の5年、給食時間に流れた(正確には放送係のワタクシがそこにあったレコードをテキトーにかけた)メンデルゾーンのバイオリン協奏曲ホ短調でした。なんだ!この切なさは!心臓の裏側からしみこんでくる不幸感は!この世にはマイトガイ小林旭が歌う「北帰行」や「アカシヤの雨が止む時」みたいな歌詞とメロディがからみあった切ない曲もあれば、むせび泣くバイオリンのキーキー音(ではないが)で小憎の目に真珠の涙をうかばせちまう「別世界の旋律」というものがあるのか!少年はハナミズと混じりあった脱脂粉乳のヒゲをなめては、激しくうなずくのでした。
しかし皆の衆、バイオリン協奏曲ホ短調を超える、さらにさらに衝撃的な旋律があったのだよ! 49曲目、ラフマニノフが弾くグルックのMelodieがそれさぁ。淋しい時、哀しいときに聴きますと「浅草・・・いや、中国遼寧省瀋陽の太原街で迷子になったような気分」になりますし、小銭が入った時やオネーさんといい感じになった時に聴きますれば「まぁ、すこし落ち着いてほっぺたつねってみろ」と冷水をあびせます。こうまで書くと、そこでブランデーグラスをなぶってる演歌の旦那!聴きたいでしょ?
ラフマニノフの人となり、あるいはグルックさんのイロハ48評はマダムのコメントを期待したい。そういえばラフマニノフの名が出て来る映画を、いつだったか、二人で観たことあるよな、窓際くん。君ではないか?